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こころの解釈(第3巻) 催眠状態から理解した心の解釈

表紙(第3巻)02

※ 現在、電子書籍としての公開は中止しています。より、多くの方にご覧頂けるように、Webでの公開を準備しています。(2013/12/16)

次のページで公開しています。(2014/04/11)

心の解釈


目次:心の解釈(第3巻) 催眠状態から理解した心の解釈

各巻の概要

【第1巻の概要】「心の苦しさ」の解釈
【第2巻の概要】心理カウンセリングの解釈
【第3巻の概要】催眠状態から理解した心の解釈

第5部 私たちの現実

はじめに
用語
1 催眠療法と「感覚の物質化」
2 実体と感覚
2-1 理解のきっかけ
2-2 物質に対する感覚
2-3 私たちの感覚
2-4 物質以外に感じる感覚
3 人にとっての現実
3-1 感覚の投影
3-2 「人にとっての現実」の成り立ち
3-3 現実の正体
4 「感覚」のあやふやな結びつき
5 感覚と行動の関係
5-1 人の行動は、感覚によってコントロールされる
5-2 人が反応する現実
5-3 日常の現実
5-4 現実は人によって異なる
6 実体と感覚の分離
6-1 実体と感覚の分離
6-2 自分の中から生じる感覚の物質化
7 「記憶から創造される現実」の中の感覚の性質
7-1 感覚と距離や方向
7-2 感覚と時間
7-3 まとめ
8 現実への感覚の組み込み
8-1 組み込まれる感覚の強度
8-2 感覚を取り込む対象
8-3 「感覚の素」が組み込まれる理由
9 現実の構造
10 まとめ
10-1 私たちにとっての現実
10-2 条件反射
10-3 催眠療法
11 催眠療法で「物質として取り出した感覚」の対処
11-1 取り出したものが不要であれば、自分から切り離す
11-2 元の場面を思い出し、「記憶投影現実」の中で適切に対処する

第6部 言葉と思考

はじめに
1 言葉の現実
1-1 言語的刺激と意味
1-2 「言語の現実」に特有の特徴
2 思考
2-1 浮かび上がる答え
2-2 不思議な現象
2-3 言葉を使わない思考
2-4 言葉を使わない思考を活用する心理療法の例
2-5 動物と人間
2-6 言葉と社会性
2-7 自分にとっての本当の答えを得るために


【第3巻の概要】催眠状態から理解した心の解釈

私たちは、「人の感じ方や考え方は、人によって異なる」ということを、頭では分かっていても、心から受け入れられていないところがあります。

私たちは、全ての人が同じ世界に生きていて、その中の現実(実体や出来事など)も、各自の感じ方や考え方に違いが生じることはあるものの、共通の事実として捉えるところから始まると思っているところがあります。

しかし、そのように思っていると、「人それぞれ考え方は違う」と口では言っていても、自分と同じように感じたり考えたり行動したりしない人を理解するのは難しくなり、そのような人に対して否定的な気持ちを持ってしまうことになります。

ところが、「世界は、人によって異なる」と考えると、理解が変わってきます。

世界が異なるということは、「それぞれの人の世界を構成している現実」や「それぞれの人が現実から受ける刺激」も異なることになります。

そうすると、感じること、考えること、行動することに違いが生じるのも当然のことだと自然に考えられるようになります。

更に、理解できない人の感じ方、考え方、行動の仕方ではなく、「その人が生きている世界」を知ろうとする方にも意識が向くようになり、その結果、「人の感じ方や考え方は、人によって異なる」ということを、自然に受け入れられるようになります。

極端に客観的な考え方をすれば、この世界のあらゆるものは意味のない実体であり、そのような実体で構成される世界で起こる全ての出来事も、意味を持たない事象だといえます。

そんな意味のない実体や意味のない事象に対して、それぞれの人が、それぞれの人にとっての意味付けをすることによって、それぞれの人にとっての現実ができあがっています。

つまり、現実の正体は、それぞれの人の主観だといえるのです。

主観は、人の外側ではなく人の内側(心の中)にあります。

ですから、主観によって作られる現実も、唯一無二のものではなく、人の数だけ存在するということができます。

私たちは、「全ての人に共通の現実」を客観的に把握して、その現実に反応したり働きかけたりしていると思っていますが、実際は、それらに自分にとっての意味を付け加えて作り出したイメージを現実と認識し、そのイメージに反応したり働きかけたりしているのです。

ですから、人がどのように感じているのかを理解するためには、それぞれの人の現実、すなわち、それぞれの人の現実に対するイメージを知る必要があります。

同じようなことが、心の苦しさを解決しようとするときにもいえます。

心の苦しさの原因を見つけ出そうとする前に、自分にとっての現実が、「心の苦しさを生じさせるイメージ」や「心の苦しさから抜け出せなくなるイメージ」になっていないかを点検する必要があります。

第3巻では、催眠状態から理解したことに基づいて、このような現実についての解釈を説明します。

また、私たちが、「人間は、他の動物と異なっている」と考える根拠になっている言葉や思考についても説明します。

かなり深入りした内容なので分かりにくいかもしれませんが、理屈を好まれる方や、禅に関心のある方には、興味を持って頂ける内容だと思っています。

ここで説明する現実、言葉、思考に関する解釈が、社会性の中に埋もれていた自分本来の主観を取り戻し、世界に対する「生きやすいイメージ」を手に入れるきっかけとして頂けることを願っています。


各巻の概要

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