心を楽にするために振り返る子育て

まえがき : 心を楽にするために振り返る子育て

話は変わって、現代社会では、いじめ、インターネットでの誹謗中傷・炎上、ハラスメントなど、人に精神的なダメージを与える行動が年々酷くなっていると感じていますが、これらも、心の苦しさをいつまでも解消できずに独りきりで抱え込んでしまう傾向性が影響していると考えています。

心の苦しさを解消できずに長い間抱え続けていると、その苦しさから逃れるために、『心の苦しさの原因』や『心の苦しさの解決方法』にこだわるようになります。

この心の苦しさが生み出すこだわりが様々な問題を引き起こします。

一般的には、人が追い詰められるというと、人間関係の問題、金銭的な問題、身体的な苦痛、精神的な苦痛などを思い浮かべると思います。

この中で、精神的な苦痛は、それが一時的なものであれば、適切に手当てをすれば元気な気持ちを取り戻すことができ、追い詰められることはありません。

でも、心に苦しさを抱え込んでしまう傾向のある人は、一旦、辛さを感じてしまうと、苦しい気持ちを増大させるカラクリによって、自分の身の回りのあらゆる問題が解決していたとしても、心の中で増幅していく苦しさによって追い詰められてしまいます。

この現象を引き起こすカラクリは、その人の心に深く刻み込まれるため、取り除くことが難しく、人生に付きまとう呪いのようになってしまいます。

私は、人の心に取り組み始めた頃、誰もが同じようにこの世に生まれてくるのに、幼い頃、親から愛情を与えられなかった人たちは、「愛されたい」と願い続けても「愛されている」と感じることができず、それどころか、周囲の人間関係から排除され、様々な社会(子供社会、学校社会、経済社会 …)から排除され、そして、最悪の場合は、法律によって現実の世界からも排除されたり、自らが自分自身を現実の世界から排除してしまったりする人生に陥ってしまいがちなことがとても不思議でした。

もちろん、子供の頃に親からの愛情が得られなくても、その後の人生で出会った人の愛情で心が満たされる人もいるでしょう。

でも、『心に苦しみを抱える人生に陥りやすい傾向』、『社会から排除される人生に陥りやすい傾向』、『愛情が得られない人生に陥りやすい傾向』があるのも確かなことのようで、やりきれない気持ちになります。

タイトルとURLをコピーしました