心を楽にするために振り返る子育て

まえがき : 心を楽にするために振り返る子育て

『親からの愛情』という漠然としたことを原因と考えると、親の立場からは、みんなが子供に対しての愛情を持っているといえますから、まさか自分の子供がそんな状況に陥るとは夢にも思わないでしょう。

ですから、自分の子供がそんな状態に陥ってしまったら、その理由が分からなくなってしまいます。愛情を与えていることに自信があれば、子供が思い通りに育たないと、子供を責めてしまいがちになります。

でも、『愛情』とはとても曖昧な概念で、そして、主観的なものですから、客観的に把握することはできません。

ですから、愛情を中心に据えて問題を考えようとすると、「愛情がある」、「愛情がない」という水掛け論のような思考に陥って、理解は深まらなくなってしまいます。

ところが、『親の愛情』ではなく『親子のコミュニケーション』に焦点を当ててみると、これまで意識していなかった具体的な問題点が把握でき、理解を深められるようになります。

現代社会では、犯罪の原因を『人が持って生まれた性質』に求めてしまいがちですが、実際は、後天的に身に付けてしまった精神的に追い詰められやすい性質が関係していて、その背景には精神的に追い詰められやすくなってしまう事情があるといえます。

更に、心に苦しみを抱えた人に対する社会や周囲の人々の関わりも関係しています。

本書では、それらの問題の本質として、親子のコミュニケーションと心の苦しさの関係を中心に説明します。

『1.親子のコミュニケーションと人生の苦しみ』では心の苦しさを理解するための内容を中心に説明し、『2.子育ての人生への影響と軌道修正するためのヒント』では、心の苦しさを解決するための内容を中心に説明します。

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