心を楽にするために振り返る子育て

1.1.2 『怒り』に関する誤解

乳幼児は、言葉で理解することができませんから、不快の感覚を泣くことで表現し、言葉を覚えるにつれて、自分の体験を言葉によって表現できるようになっていきます。

小さな子供は、蓄積されている経験の記憶も少なく、また、知能はまだ発達していませんから、記憶もうまく整理されていません。

不快の感覚が生じる体験をした時も、それに関係しそうな記憶を呼び起こしたり、論理立てて理解したりすることが、あまりうまくできません。

ですから、小さな子供は、自分本位な解釈をすることが普通で、不快の感覚を怒りの感情として表現してしまいがちになります。

例えば、小さい子供が、風邪を引いて熱があるとき「さびしい」と表現したりすることがあります。

私たちが様々な感情として表現するもととなる感覚は、それほどあやふやなものだということです。

このようなことを踏まえると、親や大人たちの役割は、相手への思いやりを盾にして怒りを我慢することを子供に迫るのではなく、相手に悪意が無い前提で解釈ができるようになる手伝いをすることです。

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