心を楽にするために振り返る子育て

モデルで説明する楽な心・苦しい心

05 幼児体験の重要性

05-01 大切にしてもらう体験

子供に最も重要なことは、ダメージを受けた気持ちを、親や大人との関係の中で回復させてもらう体験を積み重ねることです。

もともと子供は、自分の「感覚・感情」に気づき、自然に泣いて排出することができます。

しかし、世の中には、泣いたときに、抱き上げてくれる人と「泣くな!」と責める人の二種類の人が存在することは、幼い子供には分かりません。

特に、家族以外の大人との関わりが希薄になった現代社会では、子供にとっては、自分の親の反応が全てのようなところがあります。

ですから、「つらい気持ちになること」を子供がどのように受けとめるかは、「泣いている自分に対して、親がどのように対処・反応するか」という傾向が大きく影響するのです。

「つらい気持ちは直ぐに回復する」という学習ができれば良いのですが、親の反応によっては、次のような学習をすることになります。

■つらくても、我慢しなければもっとつらい気持ちにさせられるので、我慢するしかない

■つらさは、自分で解決するしかない

■つらくならないように行動しなければならない

■つらくならないような心にならなければならない

そして、「つらい気持ちは直ぐに回復する」という学習ができなかった人は、つらい人生を過ごすことになる可能性が高いのです。

「子供を追い詰めてはいけない」、「子供の逃げ場を奪ってはいけない」と言われるのは、そういう理由です。

つらそうな子供に「気持ちが回復する体験をさせてあげる」のは、親だけではなく、社会の全ての大人の重要な役割だと思っておいた方が良いと思います。

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