心を楽にするために振り返る子育て

モデルで説明する楽な心・苦しい心

07 楽な心を取り戻すために

07-01 今までの「予防による守り」を手放すだけでは乗り越えられない

[「予防による守り」でいっぱいの器]

これまでの説明から、心が苦しいと感じる状態から解放されるには、自分自身を守る方法を、「ダメージを予防する方法」から「受けたダメージから回復させる方法」へとシフトさせれば良いと分かって頂けたと思います。

しかし、この「ダメージを予防する方法」によって自分を守ること(予防による守り)は、心が苦しいと感じる原因なのですが、今までずっとそうやって守ってきたので、やめようとすると不安になってしまいます。

ここで陥りやすいのが、「乗り越える」という方針で対処しようとすることです。

■不安な気持ちのまま、自分が恐れていることに、勇気を奮い立たせて立ち向かう

(相手が恐れていることに、勇気を奮い立たせて立ち向かわせようとする)

しかし、失敗して苦痛が生じるリスクの高いことに、何の守りもない状態で立ち向かうことは、精神的に大きな負担を伴います。

麻酔をせずに、虫歯を抜くようなものです。

また、勇気を奮い立たせてチャレンジしたとしても、成功するとは限りません。

失敗すれば、つらい気持ちになり、これまでと同じように、つらい気持ちに長い間耐えなければならなくなります。

やがて、奮い立たせていたエネルギーを使い果たしてしまい、なじみ深い「予防による守り」によって自分を守る状態、つまり、心が苦しいと感じる状態に逆戻りしてしまうのです。

07-02 「気持ちが回復する守り」を手に入れるステップ

つらい気持ちを克服しようとする前に、まず、「気持ちが回復する守り」を手に入れることが大切です。

そのためのステップは、次の3つです。

■「気持ちが回復する体験」があることを知る

■実際に「気持ちが回復する体験」をしてみる

■繰り返し、「気持ちが回復する体験」をする

「気持ちが回復する体験」があるという知識は、「つらくなったら我慢するしかない」という思い込みを緩めます。

「気持ちが回復する」という未知の体験に、はじめは抵抗があるかもしれません。

[「予防による守り」の器に入れかけたことに気づく]

[「回復による守り」の器に入れ直す]

しかし、その体験に慣れてしまえば、気持ちが回復することが事実だと認識するようになり、予防によって守る習慣は、次第に弱まっていきます。

[「予防による守り」が意識から外れていく]

また、「気持ちが回復する体験」を得るための状況を、自らが整えられるようになり、「つらくなったとしても、いつでも心を楽にできる」と思えるようになります。

それによって、「予防によって自分を守る習慣」は、更に弱まっていきます。

そして、心が苦しいと感じるだけの状態から解放されるのです。

[「回復による守り」が意識の中心となる]

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