心を楽にするために振り返る子育て

モデルで説明する楽な心・苦しい心

05-03 人としての思考の基礎

子供が導き出した「幼稚な結論」は、その後、その子供の思考をいつも支配し、新たなことを考えるときにも、「幼稚な結論」を前提にした思考が行われます。

その繰り返しによって、子供なりに世界を把握していきます。

「子供」と「大人」の間を明確に区切る壁はなく、「子供」の延長線上に「大人」という存在があります。

ですから、「子供」から「大人」へと成長する過程においても、常に、「幼稚な結論」の影響を受け続けることになり、成人した後であっても、子供の頃の「幼稚な結論」の影響を受けてしまうことになります。

つまり、「幼稚な結論」は、その人の人生の全てに影響を及ぼすことにもなるのです。

「三つ子の魂百まで」ということわざがありますが、それは、こういうことを指しているのだと思います。

そして、大人になっても残ったままとなって、多くの人たちを苦しめる典型的な「幼稚な結論」が、この章の始めに書いた次のような思い込みなのです。

■つらくても、我慢しなければもっとつらい気持ちにさせられるので、我慢するしかない

■つらさは、自分で解決するしかない

■つらくならないように行動しなければならない

■つらくならないような心にならなければならない

このように考えると、子供の頃に「予防を強化する二次体験」と「気持ちを回復する二次体験」のどちらを多く体験するかが、「心が楽だと感じる人」と「心がつらいと感じる人」を分けると言っても間違いではないと思えます。

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